073 ツェチュ祭は民族衣装のファッション・ショー 

豪華な民族衣装を競う ブータンの人々は、年に一度のツェチュ祭を楽しみにしています。 幾日も前から、大切にしている民族衣装を取り出しては、どれを着るか思い悩みます。 数日間続くツェチュ祭なので、初日は少し控え目にし、2日目から少しずつ華やかにします。 そしてお祭りの最終日は、一番豪華な衣装を身にまとって臨むのです。 お祭りの会場は、さながら民族衣装のファッション・ショ…

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072 アツァラのルーツを探る(3.ヒンドゥー僧の敗北)

アツァラの衣装はヒンドゥー僧に由来する? 西欧の宮廷や演劇で道化師が活躍するように、ブータンのツェチュ祭ではアツァラが活躍します。 ネベスキーらは、アツァラのキャラクターが大変興味深い、と言います(*1)。 そこには、人々の信仰だけでなく、歴史上の出来事や恨みが混在している、と考えるからです。 かつてヒンドゥー教の僧侶らは、インド北方のヒマラヤ地帯で布教活動を展開しました。 ブ…

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071 アツァラのルーツを探る(2.アーチャーリャへの道は険しい)

アツァラは密教の高僧 古代インドの精神的な指導者アーチャーリャの呼称は、密教と共にチベットに伝わりました(*1)。 そしてチベットでは、密教の高僧をアーチャーリャ(またはアツァラ)と呼ぶようにりました。 日本ではこのアーチャーリャを、阿闍梨(あじゃり)と呼んでいます。 アーチャーリャとは、密教を高度に理解・体得(たいとく)した高僧、もしくは、密教を教え説く高僧、を意味します(*2…

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070 アツァラのルーツを探る(1.アーチャーリャと阿闍梨)

ヒンドゥーの精神的指導者 アツァラ(Atsara)は、サンスクリット語の「アーチャーリャ(Acharya/ācārya)」に由来します。 このアーチャーリャは、古代インドで弟子たちに哲学ヴェーダを伝授する、精神的な指導者でした。 今でも、ヒンドゥー教シャンカラ派の最高指導者は、シャンカラ・アーチャーリャと呼ばれます。 アーチャーリャは、宗教の枠を超えて、社会的にも大きな影響を及ぼ…

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069 アツァラ (文化の違いを乗り越える)  

アツァラは地域社会の仲間  アツァラは踊りを仕切りながら、時には踊りに見入る観客にセクシーなジョークで迫ります(*1)。 またある時は、宗教上の踊りの中で、踊り手をからかったり、嘲(あざけ)ったりします。 しかしアツァラは、ブータンの人々と共に生き、地域の風習や社会の文化を共有しています。  ブータンの社会で、自分の振る舞いがどこまで許されるか、を良く理解しているのです。 …

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